2018年03月12日(月)
- PSIM Cafe
FFTの分解能および窓関数について
今回はPSIMで便利と言っていただける内容の1つであるFFTについて少しご紹介したいと思います。
PSIMではSimViewを使うとボタン1つでFFT解析を行うことができるので、
PSIMのデータだけでなく実験のデータなどPSIMとは関係のないデータを読み込んで解析機能だけをご利用頂くこともできます。
PSIMのデータではないデータを読み込む時は
csv形式などにして頂くと読み込むことができますので、是非参考にしてください。
■窓関数について
PSIMで使用している窓関数は「矩形窓」です。
他の窓に変更することはできますか?と
質問をいただくこともありますが、残念ながら現状はできません。
もし他の窓も使えるようにしてほしいというご要望等がありましたら
ご要望として弊社までご連絡いただけますと幸いです。
その際、ぜひどんな場面で使う時にこの種類の窓があると
どう助かるということも合わせてお伝えいただけると
開発元に理由を説明しやすく、実装してもらえる可能性も高くなりますのでご協力ください!
■分解能と周波数範囲について
FFTの分解能と周波数範囲はデータの時間間隔⊿tとデータの長さTlengthに依存し、
分解能は1/Tlength、周波数の最大値はfmax=1/(2*⊿t)で決まります。
例えば
シミュレーションのタイムステップ:10us
総時間:0.06secのシミュレーションデータをFFTした場合、
⊿t = 10u
Tlength = 0.06 なので
分解能 → 1/0.06 = 16.6
周波数の最大値 → 1/(2*10^-6)= 50000
となり、16.6刻みの周波数で50000Hzの結果を出します。
実際の結果を見てみると横軸の周波数の刻みが16.6、最後の周波数が50008Hzとなっていることがわかります。
今はわかりやすいようにシミュレーションを行った全てのデータをFFTしていますが、FFTを行う時は
・波形が定常状態であること
・基本周波数の整数倍のデータの長さであること
を確認してください。
なお、シミュレーション制御の表示タイムを設定してデータを間引いている場合は
⊿t=タイムステップ×表示タイムとなります。
データの長さTlengthの調整は、SimView上でX軸の表示設定からできます。
以上です。ぜひご活用ください!