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使用事例


燃料電池 バッテリハイブリッド構成のDC-DCコンバータ制御

長岡技術大学 電気系 伊東 淳一先生
  • 経歴
  • 1994年 長岡技術科学大学電気電子システム工学課程
  • 1996年 長岡技術科学大学電気電子システム工学専攻
  • 1996年 株式会社富士電機総合研究所
  • 2000年 博士(工学)長岡技術科学大学
  • 2004年 統合研究院ソリューション研究機構教授
  • 2007年 同准教授

研究内容


本研究室では、半導体素子を用いた電力変換器(PFC整流器、インバータ、DC-DCコンバータ、マトリックスコンバータ)、モータドライブ(誘導モータ、永久磁石モータ)、新エネルギー開発(太陽光発電、風力発電)関連の研究を行っています。電力変換器では、マトリックスコンバータの電力障害補償装置への適用や、燃料電池用DC-DCコンバータの高効率化などを研究しています。モータドライブでは、外乱オブザーバを用いたインバータの誤差電圧補償などの研究を行っております。新エネルギーでは、系統連系用絶縁型DC-ACコンバータの高効率化などを研究しています。これらの研究で、回路の詳細な解析や制御系の設計をする際にPSIMを利用しています。特に、DLLブロックに作成したCコードは、DSPにそのまま実装でき、デバッグがしやすいため、本研究室ではDLLを良く活用しています。

PSIM使用事例


PSIMを用いて燃料電池とバッテリのハイブリッド構成のDC-DCコンバータの電圧・電流制御シミュレーションを行った例を示します。我々の研究室では、DC-DCコンバータの制御において、直並列補償という制御方式を提案してきました。この制御方式を下図のような回路を組むことで実現できます。
下図に直並列補償方式DC-DCコンバータの回路図を示します。

直並列補償方式の目的は,第1に燃料電池電圧と出力電圧の差分電圧のみを燃料電池電圧に直列補償することで、コンバータ容量を小さくすることです。2つ目は、負荷変動時に、燃料電池の電流変動をバッテリが補償することで、燃料電池の電流変動を緩慢に抑制することです。これは、燃料電池の急な電流変動が燃料電池の寿命を短くすることを防ぐためです。下図にシミュレーション結果を示します。出力電流(4段目)増加と同時に、バッテリ電流(3段目)を急峻に増加させ、燃料電池電流(2段目)を緩慢に抑制できていることを確認できます。このシミュレーションを基に、実機においてもシミュレーションと同様な結果を得ることができました。

モジュール構成

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