2023年08月10日(木)
- HILS
研究用途ではHILSは活用できない?
HILSは研究用途では活用できないイメージがある?
お客様とお話をしていると、「HILSのイメージは製品レベルのECU/コントローラの評価のため、
大学や企業の研究用途ではあまり活用できないイメージがある」とお伺いすることがございます。
お客様の見解の通り、製品開発/評価部門でHILSを活用するケースが多いのが現状ではあります。
ただ私達としては、「研究の場面にこそHILSのメリットは大きい」と考えています。
パワーエレクトロニクスの制御部分の研究に携わっているお客様でこんなお悩みをお持ちではないでしょうか。
・研究を行う際に、回路シミュレーションで検証した後に実機検証を行うのが非常に怖い
・研究室にインバータが数多くは無いので、細心の注意を払って行うため効率が悪い
・回路シミュレータを用いて制御検証をした後に、実機を使って検証するが挙動が違う
制御部分をメインとした研究の場合、上記のお話を聞くケースがございます。
そんなときに活用できるツールがHILSとなります。
研究分野におけるHILSのメリット
HILSは研究分野においても様々なケースでお役立ちできます。
当然、HILSの中身はバーチャルモデルのため、検証中に主回路側を壊す恐れはありません。
実務経験がなくプロではない学生がインバータやコンバータを破壊する可能性を大きく低減することが可能です。
その上、様々な条件でのテストが安全に出来るため、実機につなげる前の事前検証でもお役立ちできます。
また回路シミュレータでは制御周期の演算などシミュレータのタイムステップで決まります。
実コントローラと挙動が異なるなどつまずくポイントがあり回路シミュレータから実機での検証よりも
HILSから実機の検証の方がよりスムーズに試験を行うことが可能です。
HILSを使用した論文も近年増えているため、研究においてもHILSの有用性は
世界的に認められております。
弊社が提案しているTyphoon HILに関しまして、大学の研究室の活用事例がございますので、
ご興味ございましたら以下の納入事例を見ていただければと思います。
●長岡技術科学大学
(左から)横倉 勇希准教授 、大石 潔教授
●東京都立大学
(左から)和田圭二教授、関口 貴哉さん
投稿者 杉山 勇