2017年07月25日(火)
- PSIM Cafe
【平地研究室技術メモ】昇圧チョッパ型高力率コンバータ No.20080214
舞鶴高専の平地先生が公開している「平地研究室技術メモ」をPSIMで回路を作って実行してみました。
(平地先生には許可をいただいて製作しています。)
作った回路はDLできるようにしていますのでぜひご活用ください。
※PSIMの回路についての動作保障は致しかねますのでご了承ください。
今回はNo.20080214 昇圧チョッパはなぜ「昇圧」できるのか?です。
平地研究室技術メモ「昇圧チョッパはなぜ「昇圧」できるのか?」を元に回路を作りました。
まずは昇圧チョッパのリアクトル電流の振る舞いについてです。
回路は以下のようになります。
インダクタの初期電流は100Aですので、インダクタのパラメータに初期電流を設定します。
インダクタの初期電流を設定する際の注意点として、スイッチングデバイスの初期状態が0(オフ)だと
シミュレーション実行時にエラーが出てしまうので、初期状態を1(オン)にします。
この回路の左側の電源の出力電圧値を変えて波形を見てみます。
出力電圧100Vの場合
出力電圧80Vの場合
出力電圧120Vの場合
次に実際の昇圧チョッパでの動作です。
技術メモではSCATでのシミュレーション結果が載っていますが、同じ回路をPSIMで作成しました。
Voutの初期値が80Vということなので、コンデンサの初期電圧を80Vに設定しています。
シミュレーションを実行してみましたが、
動作周期20usecで動作させるにはシミュレーションのタイムステップを細かくする必要があり、
なおかつ波形が安定するまでの長い時間シミュレーションを行うと
PSIMのデモ版のデータポイントの制限(6000ポイント)を超えてしまいました。
製品版にてシミュレーションを行うと下記のような波形を出すことができました。
Voutの初期値80Vの波形
Voutの初期値0Vの波形
回路は以下からダウンロードできますので、ぜひ色々動かしてみてください。